応用行動分析学入門
障害児者のコミュニケーション行動の実現を目指す
小林重雄監修
山本淳一・加藤哲文編
A5判/並製 3780円(税込)
ISBN:978-4-7614-9703-3
応用行動分析は、障害者の人権に配慮した最もヒューマンな技法である。訓練主義に傾くことなく、環境を変えることにも重点を置く。
●目次
はじめに 山本淳一
序文 小林重雄
1 総 論
1章 “コミュニケーションを教える”とは?
ー行動分析学によるパラダイム・チェンジ ー 望月昭
1 コミュニケーションとは?
2 三つのコミュニケーション
3 まとめ
2章 応用行動分析学の基礎知識 藤原義博
1 行動分析学の目指すものとその特徴
2 オペラント条件付け
3 コミュニケーション行動の行動分析
4 まとめ
3章 コミュニケーション行動の機能的分析 伏見貴夫
1 コミュニケーション行動の機能的分析とは?
2 要求言語行動
3 複雑な要求言語行動
4 叙述言語行動
5 どのようなときに叙述言語行動をするのか
6 まとめ
4章 非音声的コミュニケーション手段の活用 山本淳一
1 コミュニケーション手段分析のための視点
2 さまざまなコミュニケーション行動の特徴
3 音声言語
4 書記言語
5 サイン言語
6 図形シンボル言語
7 コミュニケーション行動間の相互作用:刺激等価性
8 まとめ
2 適用技法編
5章 指導プログラムの概要 藤原義博
1 コミュニケーション行動を促すための条件
2 コミュニケーション行動の査定
3 コミュニケーション行動の形成
6章 コミュニケーション行動を形成するための基礎的・応用的指導技法 加藤哲文
1 ターゲット行動の選定
2 指導環境
3 指導技法
4 まとめ
7章 コミュニケーション行動の般化とその自発的使用 山本淳一
1 指導室環境と日常環境
2 般化促進のための指導室内での諸技法
3 般化促進のための日常環境の整備
4 自発性を生み出すには
5 ターゲット行動の選択と般化
6 まとめ
8章 コミュニケーション行動の査定方法 野呂文行
1 はじめに
2 客観的データによるコミュニケーション行動の査定
3 主観的データによるコミュニケーション行動の査定
−社会的妥当性の査定−
4 まとめ
3 事例研究編
9章 要求言語行動の形成技法の基礎 山本淳一
1 要求言語行動の機能的分析
2 要求言語行動の形成
3 “物”を要求する言語行動の形成
4 “言語的教示”を要求する言語行動の形成
5 まとめ
10章 非音声的コミュニケーション行動の日常での般化のために 野崎和子
1 個別の指導プログラム
2 般化を促す環境動作
3 最初から環境もいっしょに指導するプログラム
11章 自閉症児の地域社会での言語指導
−公衆電話を利用した報告言語行動の指導と般化について− 井上雅彦
1 はじめに
2 事例
3 結果
4 考察
5 まとめ
12章 コミュニティ・スキル訓練
−地域生活の中でコミュニケーション行動を実現する− 渡部匡隆
1 方法
2 結果
3 考察
13章 問題行動を減らすための機能的コミュニケーション訓練 平澤紀子・藤原義博
1 機能的コミュニケーション訓練
2 指導の経過
3 指導の成果
4 関連領域との接点
14章 コミュニケーション行動の系統発生 伏見貴夫
−霊長類のコミュニケーション行動−
1 初期研究
2 要求行動の訓練と分析
3 命名行動などの訓練と分析
4 社会的認知能力
5 まとめ
15章 コミュニケーション行動の個体発生 渡部匡隆
−乳幼児のコミュニケーション行動−
1 はじめに
2 指さし行動の機能的分析
3 発語の機能的分析
4 発達障害児への指さし訓練
5 まとめ
おわりに 加藤哲文
●帯
最もヒューマニスティックなアプローチ!
行動療法とかオペラントというと誤解されがちで、中にはアレルギー反応を示す人がいるかもしれないが、本来の行動分析学とは、問題行動の原因を障害児者本人に求めるのではなく、個人と環境の相互作用の中に求めるという、きわめてヒューマニスティックな発送を持っている。そのため、周囲の環境に何か問題点はないかよく見きわめ、環境そのものに変更を加えていくという視点があり、その理念は、ノーマリゼーションとも通じる。本書は、従来の障害児指導論のパラダイム・チェンジを迫るものであり、入門書であると同時に、理論や実践における最新情報や深い内容が盛り込まれている。 |